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Amazon広告のACOSとは?計算式・損益分岐点・目標ACOSの考え方を解説

2026/09/22 閲覧数(57) コメント数(0)

この記事のポイント

  • ACOSは、広告経由売上に対して広告費がどの程度かかったかを示す指標
  • ACOS = 広告費 ÷ 広告経由売上 × 100で計算する
  • ACOSとROASは同じ広告効率を異なる方向から見る指標
  • 「良いACOS」に全商品共通の数値はなく、商品の利益構造によって異なる
  • 損益分岐ACOSを把握したうえで、利益や広告目的に応じて目標ACOSを設定する

Amazon広告を運用していると、「ACOSが高い」「目標ACOSを設定する」といった言葉を目にすることがあります。ACOSは広告費と広告経由売上の関係を確認するための基本的な指標ですが、数値が低ければ低いほど必ず良いとは限りません。

なぜなら、許容できる広告費は商品の利益率や広告の目的によって異なるためです。利益を重視する商品と、新商品の販売実績や認知を増やしたい場合では、同じACOSでも評価が変わります。

本記事では、Amazon広告のACOSとは何かをはじめ、計算式、ROASとの違い、損益分岐ACOSの考え方、目標ACOSの決め方、数値を見る際の注意点について詳しく解説します。

目次

Amazon広告のACOSとは?

ACOSはAdvertising Cost of Salesの略で、広告経由の売上に対して、どの程度の広告費を使ったかを割合で示す指標です。

ACOSが示すもの

「広告経由で100円を売り上げるために、広告費を何円使ったか」を割合で確認する指標と考えると分かりやすいでしょう。

たとえば広告経由で10万円を売り上げ、そのために2万円の広告費を使った場合、ACOSは20%です。

つまり、このケースでは広告経由売上100円あたり20円の広告費を使っていることになります。

ACOSはAmazon PPCの広告効率を見る際に重要な指標ですが、ACOSだけでは「最終的に利益が残っているか」までは判断できません。商品の原価、Amazonの各種手数料、物流費なども商品ごとに異なるためです。

Amazon PPC全体でどのようなデータやツールを使って広告運用を効率化するかについては、 Amazon PPCツール活用ガイド で詳しく解説しています。

Amazon ACOSの計算式

ACOSは、広告費を広告経由売上で割って計算します。

ACOS(%)= 広告費 ÷ 広告経由売上 × 100

Amazon広告のACOSの計算式と広告費1万円・広告経由売上5万円の場合の計算例

ACOSは「広告費 ÷ 広告経由売上 × 100」で計算します。

具体例で確認してみましょう。

広告費広告経由売上ACOS
10,000円50,000円20%
20,000円50,000円40%
30,000円50,000円60%

同じ50,000円の広告経由売上でも、広告費が増えるほどACOSは高くなります。

一般的にはACOSが低いほど、広告経由売上に対して使用した広告費の割合が小さいことを意味します。ただし、それだけで広告の良し悪しを決めることはできません。

ACOSとROASの違い

Amazon広告では、ACOSとあわせてROAS(Return on Ad Spend)を見ることがあります。

どちらも広告費と広告経由売上の関係を見る指標ですが、計算する方向が逆です。

指標計算式何を見るか
ACOS広告費 ÷ 広告経由売上 × 100売上に対して広告費を何%使ったか
ROAS広告経由売上 ÷ 広告費広告費1円あたり、どれだけ売上を得たか

たとえば広告費が20,000円、広告経由売上が100,000円なら、ACOSは20%、ROASは5です。

ACOSとROASは別々の成果を示しているわけではありません。同じ広告費と広告経由売上の関係を、異なる方向から表しています。

Amazon広告のACOSは何%なら良い?

ACOSについて最もよくある疑問の一つが、「何%なら良いのか」という点です。

結論からいうと、すべての商品に共通する「良いACOS」はありません。

理由は、商品によって粗利率や販売手数料、FBA関連費用、仕入れ・製造コストなどが異なるためです。

たとえば、広告費を除く利益率が40%の商品と15%の商品では、同じACOS 20%でも利益への影響が大きく異なります。

ACOSは「他社より高いか低いか」ではなく、自社商品の利益構造に対して許容できるかを見ることが重要です。

そのため、インターネット上の「ACOS○%以下が理想」といった数字だけを基準にするのではなく、まず自社商品の損益分岐点を把握する必要があります。

Amazon広告の損益分岐ACOSと目標ACOSの違いと考え方を示した図

目標ACOSは、商品の利益構造と広告の目的をもとに設定します。

損益分岐ACOSとは?

損益分岐ACOSとは、広告経由の販売について、広告費を差し引いた利益が概ねゼロになるACOSの水準を考えるための目安です。

考え方を単純化すると、広告費を差し引く前の利益率が、広告に使える上限の目安になります。

たとえば販売価格5,000円の商品について、広告費を除いた各種コストが3,500円だったとします。

項目金額
販売価格5,000円
原価・Amazon手数料・物流費など3,500円
広告費を除く利益1,500円
広告費を除く利益率30%

この単純化した例では、ACOSが30%になると、広告経由売上に対する広告費の割合が広告費控除前の利益率と同程度になります。

考え方の例

広告費を除く利益率30% → 損益分岐ACOSの目安30%

ただし、実際の利益計算では商品原価、販売手数料、FBA配送代行手数料、保管費用、返品、値引きなど、商品ごとのコストを確認する必要があります。

目標ACOSはどう決める?

損益分岐ACOSを把握したら、次に「どの程度の利益を残したいか」「広告に何を求めるか」を考えて目標ACOSを設定します。

利益を重視する場合

広告経由の販売でも一定の利益を残したい場合は、損益分岐ACOSより低い水準を目標として考える必要があります。

たとえば広告費を除く利益率が30%で、売上に対して10%程度の利益を広告経由でも残したいと単純化して考える場合、ACOS 20%前後が一つの検討水準になります。

これはあくまで考え方を説明するための単純例です。実際の目標ACOSは、自社商品のすべてのコストと広告目的を踏まえて設定してください。

新商品の販売実績や露出を重視する場合

新商品の立ち上げ時などは、短期的な広告利益だけでなく、販売機会を増やしたり、どの検索語から購入につながるかを確認したりする目的で広告を利用する場合があります。

このような場合は、利益を最大化する段階と同じACOS目標を設定すると、広告配信やデータ収集を必要以上に抑えてしまう可能性があります。

商品やキャンペーンごとに目標を分ける

利益率やライフサイクルが異なる商品を、すべて同じ目標ACOSで管理する必要はありません。

たとえば、次のように目的別に考えます。

  • 利益を確保したい主力商品
  • 販売実績を作りたい新商品
  • 在庫を調整したい商品
  • 特定キーワードで露出を増やしたい商品

目標ACOSは「Amazon広告全体で一つ」ではなく、商品やキャンペーンの役割に応じて設定する方が実態を把握しやすくなります。

ACOSを見る際の4つの注意点

1|ACOSだけで利益を判断しない

ACOSが低くても、商品の利益率自体が低ければ十分な利益が残らない場合があります。

反対にACOSが比較的高くても、利益率が高い商品では許容できる場合があります。

2|短期間の数値だけで判断しない

広告を開始した直後やクリック数・注文数が少ない状態では、少数の注文によってACOSが大きく変動する場合があります。

十分なデータがない段階で、ACOSだけを見てキーワードやターゲットをすぐ停止すると、判断を誤る可能性があります。

3|キャンペーン全体の平均だけを見ない

キャンペーン全体のACOSが目標範囲でも、その中には成果の良いキーワードと、広告費を使っても注文につながっていないキーワードが混在している可能性があります。

広告グループ、ターゲット、検索語など、必要に応じて細かい単位まで確認することが重要です。

4|広告経由売上と全体売上を混同しない

ACOSは広告費と広告経由売上の関係を見る指標です。そのため、商品の売上全体に対する広告費の比率とは意味が異なります。

広告だけでなくオーガニック販売も含めた全体の収益性を判断したい場合は、ACOSだけで結論を出さないようにしましょう。

ACOSが高い場合は何を確認する?

ACOSが目標より高い場合は、「ACOSを下げる」という結果だけを見るのではなく、なぜ広告費に対して売上が不足しているのかを分解して確認します。

代表的な確認項目は次のとおりです。

  • 検索語:商品と関連性の低い検索からクリックされていないか
  • CPC・入札:1クリックを獲得するコストが高くなっていないか
  • CVR:クリック後に購入へつながっているか
  • 商品ページ:価格・画像・商品情報などが購入判断を妨げていないか
  • 予算配分:成果の低いターゲットへ広告費が偏っていないか

ただし、ここから先はACOSそのものの理解ではなく、PPCの継続的な改善領域です。

検索語、除外キーワード、入札、予算などを実際にどの順番で見直すかについては、 Amazon PPC最適化の手順 で詳しく解説しています。

Amazon ACOSに関するよくある質問

Amazon広告のACOSとは何ですか?

ACOSはAdvertising Cost of Salesの略で、広告経由売上に対して広告費をどの程度使ったかを割合で示す指標です。「広告費 ÷ 広告経由売上 × 100」で計算します。

ACOSは低いほど良いですか?

必ずしもそうとは限りません。ACOSが低いほど広告経由売上に対する広告費の割合は小さくなりますが、適切なACOSは商品の利益率や広告目的によって異なります。

Amazon ACOSの目安は何%ですか?

全商品に共通する目安はありません。まず商品の広告費控除前の利益率から損益分岐ACOSを考え、そのうえで残したい利益や広告目的に応じて目標ACOSを設定します。

ACOSとROASは何が違いますか?

ACOSは広告経由売上に対する広告費の割合、ROASは広告費に対して何倍の広告経由売上を得たかを見る指標です。同じ広告費と売上の関係を異なる方向から表しています。

ACOSが高い場合はどうすればよいですか?

検索語の関連性、CPC、入札、CVR、商品ページ、予算配分などを分解して原因を確認します。ACOSだけを見て一律に入札を下げるのではなく、どこで広告効率が悪化しているかを特定することが重要です。

まとめ

Amazon広告のACOSは、広告経由売上に対してどの程度の広告費を使用したかを見るための基本指標です。

計算式は「広告費 ÷ 広告経由売上 × 100」ですが、数値だけを見て広告成果を判断するのではなく、商品の利益構造と組み合わせて考える必要があります。

特に重要なのは、全商品共通の「理想ACOS」を探すことではなく、自社商品の損益分岐ACOSを把握し、残したい利益と広告目的から目標ACOSを決めることです。

目標と実績に差がある場合は、 Amazon PPC最適化 へ進み、検索語・入札・予算などを分解して改善していきましょう。

セラースプライト

セラースプライト(SellerSprite) 編集部

Amazon外部サービスプロバイダー(Amazon SPN)として、Amazon市場向けのリサーチツールを提供している私たちは、日々変化するAmazon市場において、セラーの皆様が抱える「何が売れるのか?」「どうすれば利益を出せるのか?」という悩みを解決するための情報を発信しています。

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